営業電話でたまにかかってくるのが、税理士紹介会社からの電話。
税理士紹介会社とは何なのかというと、その名の通り税理士を紹介してくれる会社です。
しかも”無料”で税理士を紹介してくれるから、たちが悪いのです。
今回は、そんなこわーい税理士紹介会社のお話。
※この記事内容には、わたしの私見や偏見が大いに含まれていますが悪しからずご覧ください。
税理士紹介会社のシステム
具体的には名前は出しませんが、ネットで「税理士紹介会社」と調べればたくさんの会社が出てきます。(面白いのは、トップに出てくるのは税理士紹介会社を批判したページ)
そのシステムはどこも似たり寄ったりで、税理士を探している人に税理士を”無料”で紹介するというものです。
税理士を探している人は”無料”で紹介してもらえるのですが、税理士側は紹介会社に手数料を払わなければなりません。
その手数料はかなり高額です。
紹介会社によっては年間顧問料の半分以上を払わなければならないという所もあります。
これだけ聞けば、税理士を探す側にとったら”無料”なので、悪い話ではないように思えてしまいますが、そんなことはありません。
税理士紹介会社のデメリット
このシステムの問題点は、税理士が紹介料を負担しているということです。
税理士は、自分で集客するなら支払わなくてもよい出費を、紹介会社を通すことで支払わなければならないのです。
しかも、顧問料の半分近くもの高額な紹介料をです。
税理士も人間なので、これだけでモチベーションはだいぶ下がります。
自分で集客した顧問先よりも、サービスの質が下がってもおかしくはないでしょう。
(実質半額の顧問料でやっているのと同じなのですから。)
顧問料を払う側からすれば、同じ顧問料を払っているのにサービスの質が知らないうちに下がってしまうのは納得がいかないでしょうが、紹介会社を使う限りこのリスクは大いにあります。
また、税理士紹介会社を利用する税理士は、”自分に営業力が無い(しゃべるの下手くそ)税理士”だったり、”顧問先に飢えている(ガツガツとお金にうるさい)税理士”だったりします。
あえて多くは言いませんが、「そういった税理士を顧問税理士にしたいですか?」ということです。
税理士を紹介してもらう側にはデメリットが無いように見えて、こういった隠れたデメリットがあるのです。
タダほど怖いものはないということです。
新しいタイプの紹介会社かと思いきや…
先日、新しいタイプの紹介会社から営業電話があり、試しに会ってみました。
何が新しいかというと、税理士は紹介料を払わなくていいのです。
これを聞いた時、初めは興味をそそられましたが、やはりおいしい話には裏があります。
どういう裏かと言うと、税理士は紹介料の支払は不要なのですが、その代わりに複合機やUTMなどのリースを組む必要があるのです。
しかもそのリース料は総額200万円ほど。
しかもしかも、それは一般的なリース会社のリース料よりもかなり(2倍近くも)割高なのです。
「それって、割高な部分が紹介料やん」ということです。
紹介料は不要と言うのはエサで、やはりタダで紹介などしてもらえるはずがないということがよくわかりました。
紹介会社もあの手この手で税理士を誘惑してきますが、紹介料なんて払わないという強い気持ちが大事ですね。
唯一わたしが使ってる紹介会社
実は、”会計王のソリマチ”は無料で顧問先の斡旋をやってくれます。
うちの事務所は会計王のソフトを使っているので、そのソフトの年間利用料(たったの5万円)は払っているのですが、その利用料だけで顧問先を斡旋してくれるのです。
と言っても、やはり無料なので大きな期待はできませんが無料なので文句もありません。
紹介があったらラッキーくらいの軽い感覚で利用しています。
同じ税理士紹介サービスでも、紹介専門会社ではなく会計ソフト会社経由なら誰も損しないので、税理士を探している人にはおススメなのですが、世間的にはあまり浸透はしていないようです。
終わりに
あくまで個人的な意見ですが、税理士が紹介会社を頼りにするようになったら終わりだと思っています。
そもそも自分で営業できないなら、開業なんてすべきではありません。
税理士なら、「自分で営業して、自分の人柄や能力を見てもらって、それで顧問契約をしてもらう」というのが醍醐味でしょう。
他人の力を借り、無理矢理に顧問先を増やしてしんどい思いをするくらいなら、別の仕事(あるいは勤務税理士)をすればいいのにと思います。