※2019年6月追記
2019年4月よりゆうちょ銀行での口座振替が可能になりました!
「法人」又は「常時5人以上の従業員がいる個人事業所」は、社会保険の加入義務があります。
そして、毎月従業員から社会保険料を折半で徴収して、会社がまとめて納付しなければなりません。
通常は、社会保険への加入時に口座振替を申し込み、毎月月末に自動的に社会保険料が引き落とされるようにします。
ですので、資金の都合さえつけておけば何も手間はかかりません。
しかし、口座振替ができない銀行が一部存在しているのです。
口座振替できない銀行
社会保険料の口座振替ができないのが、ずばりネット銀行の口座です。
ネット銀行とは、営業上最小限必要な店舗のみを有し、インターネットや電話などの通信端末を介した取り引きを中心とする銀行である。
引用:Wikipedia
新生銀行、住信SBIネット銀行、ジャパンネット銀行、楽天銀行、イオン銀行など様々なネット銀行があります。
ネット銀行には実店舗の窓口が無く、取引はインターネットもしくは提携銀行のATMで行う必要があるのですが、手数料がメガバンクなどに比べて安く、ネットを通じて24時間取引ができるということもあり、積極的に利用している会社も増えてきています。
また、最近では、銀行での法人口座開設の審査が厳しくなってきており、メガバンクや地方銀行、信用金庫で審査が通らなかったので開設が比較的容易なネットバンクの口座しか作れないということがよくあるようです。
しかし、ネットバンクの口座しかないのであれば、社会保険料の口座振替はできません。
この場合、社会保険料の納付はどうなるでしょうか。
納付書を使ってATMで納付
口座振替ができない場合には、毎月20日頃に日本年金機構から納付書(保険料納入告知書)が送られてきます。
これです。
この納付書を使って、銀行のATMで納付することになります。
しかし、毎月わざわざ銀行まで行くのは非常に面倒くさいことです。
別の用事もあるのならまだ良いですが、そのためだけに銀行に行くのは無駄でしかありません。
また、社会保険料の納付期限はその月末です。
納付書が送られてから10日ほどしか期間がありません。
忙しくて、行くのを忘れてしまうこともあるでしょう。
このようにATMでの納付はデメリットだらけです。
他に良い方法はないのでしょうか。
ペイジーを使ってネットバンクで納付
口座振替には劣りますが、これはとても便利な方法です。
上記納付書の右上を見てもらうとこんなマークが記載されているのがわかります。
このマークのあるATMで納付することができるのですが、利用方法はそれだけではありません。
納付書に記載されている番号を使ってネットバンクからでも納付することができるのです。
これでわざわざ銀行に行かなくても、家や会社にいながら納付が完了します。
また、やったことが無い人にとっては、ネットバンクでの納付は難しいのではと思ってしまうかもしれませんが、これが非常に簡単!
納付書記載の番号を入力するだけ。
慣れれば1分でできます。
納付書が届いたらすぐにネットバンクから納付すれば、払い忘れも防ぐことができます。
これで一安心かと思いきや、ここでもネットバンクのデメリットが出てきてしまいます。
ペイジーを使えるネット銀行はごく一部
2016年4月現在の情報ですが、ペイジーを使えるネット銀行は、「ジャパンネット銀行」と「楽天銀行」の2つだけです。
数多くあるネット銀行の中でも、この2つしかペイジーを使えないというのはとても不便です。
ネット銀行で口座を開設する際にはこれを念頭に入れて、口座開設先を選んだ方が良いでしょう。
ペイジーを使えるか使えないかでは、納付方法の選択肢が大きく変わってきてしまいます。
現在では、国税や地方税、他にも携帯電話や通販など色々な支払いがペイジーを使ってできるようになっています。
仕事の合間を縫って支払いをしなければならない場合に、外に出なくても済む支払方法があるのならそれを使わない手はありません。
ちなみにゆうちょ銀行は?
ゆうちょ銀行もネット銀行と同様、社会保険料の口座振替ができません。
しかし、ペイジーの使用はできます!
そして、ネット銀行と同様、ゆうちょ銀行も法人口座開設が比較的容易にできるので、ネット銀行以外にもゆうちょ銀行の口座も持っておくのは非常におススメです。
なお、ゆうちょ銀行では通常貯金口座の預入限度額は1,300万円までですが、振替口座を選択すれば預入限度額に制限はありませんので事業用としても十分に利用することができます。
※2019年6月追記
2019年4月よりゆうちょ銀行での口座振替が可能になりました!
終わりに
ネット社会となった現在では、わざわざATMで振込をするというのはとんでもなく時間の無駄です。
ATMに行くまでの時間、ATMに並ぶ時間、ATMでの記帳の時間etc…、これらが毎回積み重なれば大きな時間のロスとなります。
一番良いのは口座振替なのですが、それを利用できない場合でも他の方法を探してみて、ATMは最終手段と考えるべきです。
せっかく、便利な支払方法が用意されているのですから、それを十分に活用しましょう。