ハイハイの頃はまだまだ行動範囲が狭かった赤ちゃんも、歩けるようになると一気に行動範囲が広がります。
そして、できることも増えていき、それと同時に危険も増えていくのです。
家の中だと思って油断していると思わぬケガをしてしまうことも。
今回は、そんな安全と思っていた家の中で、うちの次男(1歳半)が血をドバっと流して9針も縫う大ケガをしてしまった話です。
実際に起きたらパニックになるので、いざという時の対処法を事前に見ておくことをおススメします。
ソファからの落下だけで…
今回のケガは何の変哲もないソファが原因でした。
座る所の高さは30cmほどの低いソファなので、落ちても大したことにはならないだろうと思ってしまいますが、油断は禁物。
1歳児の力でも、簡単に背面(猫の乗ってる場所)に上れてしまうのです。
背面の高さは1mほどありますので、そこから落ちると中々の衝撃です。
さらに不幸なことに、事故当時のソファの位置は窓ガラスのすぐ横でした。
落ちただけなら泣いて終わりだったのですが、落ちた勢いで窓ガラスにぶつかってしまったのです。
ホントに家の中でも何があるかわからないもんです。
こんなに簡単に割れるとは!
今まで30年以上生きてきて、家の窓ガラスがこんなに激しく割れたのは初めてでした。
家でそんな激しい動きをすることもないし、ちょっとぶつかったくらいでは窓ガラスなんてそうそう割れるもんではないと思っていました。
しかし、ぶつかり所が悪いといとも簡単に割れてしまうのです。
こんな風に。
なんと言うか、空き地で野球をしていて神成さんの家にボールが飛び込んだ時のような漫画みたいな割れ方です。(参照:ドラえもん)
住宅用の窓ガラスは厚さ3mm~5mmが多いようです。
うちの窓ガラスは厚めの5mmでした。
その厚めのガラスでさえこうです。
よっぽどの衝撃だったのでしょう。
こんな割れ方をしてしまうと、ガラスの鋭く尖った部分がむき出しになってしまいます。
ちょっと触れただけでも切れそうです。
今回はこれのせいで9針の裂傷を負ってしまいました。
割れたガラスの危険性!
割れたガラスが危ないというのはわかっていましたが、実際に自分がガラスでケガをしたことがないので、その危険性は何となくしかわかっていませんでした。
しかし、今回の件で身に染みてわかりました。
ガラスは本当に危険です。
刃物と同じくらいよく切れます。
皮ふは上から順に、「表皮」「真皮」「皮下組織」となっているようで、今回の裂傷は一番下の「皮下組織」にまで到達していました。
しかも、手首のちょっと上(掌底の部分)でした。
もうちょっとズレて手首の部分だったらと思うとゾッとします。
手首をちょっと外したとは言え、皮下組織まで達していたので血はかなり出ました。
自分の子供が手首あたりから大量の血を流していて、慌てない親はいませんよね。
こういう時って子供は案外冷静で、親の方がパニックになりがちです。
ガラスでケガした時の対応!
慌てていても何も解決はしませんので、速やかに行動します。
ガラスの破片がどういう状態で付着しているかわからないので、変に傷口を触ってしまうと危険。
とりあえずタオルで血を押さえて、傷口をできるだけ触らないようにして病院に連れていきましょう。
しかし、ここでどうすればいいか迷ってしまうのです。
- 近くの病院に自分で連れていくのか
- 救急車を呼ぶのか
わたしは、救急車を呼びました。
こんな場合には四の五の言わずに、救急車を呼ぶべきです。
手首付近から血が大量に出ている状態はどう見ても一刻を争います。
しかも、ケガ人は1歳児です。
幼児の血液量は大人に比べてかなり少ないので、大量出血はかなりマズいです。
救急車の中では応急処置で止血もしてくれます。
しかも、速やかに処置してくれる病院を探して、急いで連れて行ってくれます。
1件目に連絡した近くの病院が専門医不在で断られたようで、2件目の市外の病院に向かってくれました。
もし近くの病院に自分で連れて行って断られていたと思うと、やはり自分で急患を病院に連れて行くのはリスクがあります。
最近は、気軽に救急車を呼ぶことが批判されていますので、こんなケガで呼んでしまってもいいのか迷ってしまいがちですが、幼児の血が出るようなケガは救急車を呼びましょう。
救急車を呼ぶほど大したことではないだろうという自己判断が命取りです。
政府の広報に救急車の利用法(こんな時に救急車を呼びましょう)というのが載っているので、一度目を通しておくといいかもしれませんね。
病院での処置
救急車で応急処置をしてくれたおかげで、病院に着く頃には出血は収まっていました。
しかし、傷口が深かったのでやはり縫う必要はあるとのこと。
最初は小児科の先生が診てくれましたが、手術は形成外科の先生がやってくれました。
別室で待たされたので傷口を縫う様子は見れませんでしたが、ギャン泣きする声は聞こえてきます。
結局、9針縫いました。
大きな神経や腱は切れていないようで、機能障害は恐らく無いとのことだったので一安心です。
その日は包帯を巻いて帰されて、3日後にまた来てくださいとのことでした。
その後の経過
病院に行ったのは、初日、3日後、10日後、14日後、1か月後の計5回でした。
病院に行くたびに少しずつ抜糸して、14日後にはすべて抜糸が終わりました。
この段階でもう包帯は外して良いと言われて、傷口もほぼ塞がった状態でした。
やはり、子供はケガの治りが驚くほど早いです。
ケガから1か月半が経過した現在は、まだ赤身と膨らみがありますが、だいぶキレイになってきました。
先生が言うには、半年ほどで赤身はだんだんなくなってくるようで、2~3年くらいは硬さが残るけど徐々に柔らかくなっていくということでした。
ただ、皮膚のふくらみは完全には治らないようで、多少の違和感は残ってしまうとのことでした。
一度切れてしまったものを繋ぎ合わせているので仕方がないことなのかもしれませんが、こんな小さな頃から一生傷ができてしまうのはかわいそうですね。
虐待の疑い?
余談とはなりますが、1歳児が血を流すようなケガをするというのはあまりないことなので、どうしてもその原因が虐待ではないかと疑われてしまいます。
今回のは完全に不慮の事故だったのですが、救急車の中でも、病院でも、なぜこんなケガをしたのかを入念に聞かれました。
さらに、3歳の長男にまで聞き取りをしていました。
悲しいことに最近はコロナ自粛の影響も加わって虐待が増えているようなので、こういう確認も仕方がないのですね。
終わりに
今回一番伝えたいことは、救急車を呼ぶのはこういう時だということです。
やはり、救急車を呼ぶと言うとよっぽどの大けがで死にかけている時という固定観念があると思いますが、幼児の場合には自分でケガの具合を伝えることができないので親の勝手な判断は危険です。
救急車を呼ぶかどうか迷っているということは、見た感じそれ相応のケガをしているということ。
救急車を呼ぶという判断は間違いではないと思います。