簿記論と財務諸表論はどっちが難しい?

簿記財表

税理士試験ではまず最初に、会計科目である簿記論と財務諸表論の受験をすることが王道となっています。

税法よりも簡単で、また税法を勉強するのに前提となる知識であるため最初に受験するのですが、中にはここでつまずいてしまう人もいます。

税理士試験は会計科目2科目の他に税法科目3科目の合格が必要です。

簡単な会計科目で足踏みしているようでは、難しい税法科目には太刀打ちできません。

会計科目は、できれば1年で合格するのが理想です。

そのためにも、それぞれの科目の特徴についてはよく研究してから勉強方法を考えるべきです。

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難しいのはどっちなのか?

どちらも簡単な会計科目ですが、難しさには違いがあります。

一般的には、財務諸表論の方が簡単で合格しやすいと言われています。

しかし、それぞれの科目で特徴が違うので逆に財表の方を苦手とする人もいるようです。

私は、財表の方が簡単だと思います。

財務諸表論は計算半分、理論半分ですので、それぞれの力配分が大事となります。

理論が苦手なら苦労するかもしれませんが、計算でそれをカバーすることもできます。

また、理論は完全暗記でなくても、ある程度の作文で十分な合格答案になります。

一方、簿記論は計算問題のみの出題で時間が厳しめなので、完全なスピード勝負です。

計算が苦手ならどうしようもありませんし、スピードを速くするためには地道な努力が必要となり時間もかかります。

また、年齢を重ねると計算スピードがどうしても遅くなってしまうので、高年齢になってから税理士試験を始めた人は苦しめられることが多いようです。

一つずつ受験ならどっちから?

もし最初にちらか一方だけ受験するなら断然簿記論をお薦めします。

簿記論と財務諸表論の計算はほとんど同様のことを勉強します。

簿記論では計算が100%なので、自然と計算が得意になっていくはずです。

その計算が得意となった状態のまま、翌年は財務諸表論を勉強すれば初めから大きなアドバンテージを得られます。

そしてその分、理論の勉強に力を入れることができますので、さらに有利となります。

もし、逆の順番で受験するなら、計算スピードが遅くても大丈夫な財務諸表論に慣れているので、結局簿記論のスピードに合わせるために余分な労力を使うことになってしまいます。

また、簿記論は計算スピードのアップのために問題集をひたすら解かなければならず、意外と時間を使ってしまいます。

税法とのダブル受験には不向きですので、早い内に合格しておくべきです。

同時受験の場合の力配分は?

これはよくあるパターンですが、簿記論と財務諸表論のダブル受験をする場合です。

よく似た科目で、重複した部分も多いので、うまくやれば効率的に勉強することができます。

勉強の力配分としては、簿記論重視の勉強がオススメです。

スピード勝負の簿記論の計算で良い点数が取れるようになれば、財表の計算はもうへっちゃらです。

また、財表の理論は丸暗記ではなく作文でも十分対応できますので暗記にかかりきりになるのではなく、簿記論の計算練習の休憩に理論暗記するなど気楽に構えても大丈夫です。

計算でアドバンテージを取れれば、理論は平均的な点数でも合格できます。

終わりに

どちらも税理士試験の入門科目とされる簿記論と財務諸表論ですが、中には最後まで残してしまう人もいます。

簡単だからと油断してかかれば、足元をすくわれて、下手したら合格に何年もかかってしまうかもしれません。

1度落ちてしまうと落ちグセがついてしまうこともあります。

会計科目は一発合格で、その後の税法科目に勢いをつけましょう。

そうすれば税理士試験の早期合格も夢ではありません。

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